ロカマドールはフランス南西部ケルシー地方の小さな村。人口は約600人ほど。私がここに行ったのは春で、ひなげしの花がそこかしこに咲いていた。
断崖絶壁の上にある教会や礼拝堂、黒いマリアを見学した後、この村を歩いて見ることにした。村外れの家々には人が住んでいる気配はなく、人っ子一人歩いていない。蔦に絡まれた家々があるだけで薄気味悪くて怖い感じさえした。
ロカマドールというと世界遺産の教会や黒いマリアよりもあの村はずれの不思議な雰囲気を思い出す。
同じ巡礼地でもconque(コンク)は村全体が優しい雰囲気に包まれているのに比べてロカマドールは硬質な感じ。コンクが女性的な巡礼地ならここは男性的な場所だった。
お昼はロカマドール という山羊のチーズのサラダ、鴨のコンフィ、くるみのタルトといったこの地方の定番のような定食を食べた。この地方の名産のロカマドール というチーズはクセがなくて食べやすい。
「自分の姑は羊と牛の乳を混ぜ合わせてチーズをを作っていたわ。こうすると味わいがまろやかになるの。」とここで乗ったタクシーの女性運転手さんは言っていた。こんなチーズの作り方ってあるのかなぁ?
次の日は近隣の街フィジャックに向かう。フィジャックは街の中を川が流れていて開け放たれた感じがしてなんかホッとしたのを覚えている。
コメントを残す